鍼灸国家試験の合格率と難易度|過去問対策や試験時間について解説

鍼灸

鍼灸師をの免許を考えている皆さんにとって、「国家試験」は避けて通れない大きな関門です。

実は、鍼灸師という名前ですが、厳密には「はり師」と「きゅう師」で別々の国家資格になります。

この記事では、鍼灸の国家試験の気になる疑問

  • 鍼灸国家試験の合格率
  • 試験の難易度
  • 過去問の活用方法
  • 試験はいつ実施されるのか
  • 試験にかかる時間

について現役の鍼灸師が詳しく解説していきます。

鍼灸国家試験とは?

鍼灸国家試験とは、「はり師」「きゅう師」それぞれの国家資格を取得するために受ける試験です。多くの受験者は、両方の資格を同時に取得することを目指していますが、それぞれ独立した試験として扱われます。

受験資格は、厚生労働大臣が認可する養成施設(専門学校や大学)において、所定の課程を修了することが条件です。養成施設の卒業と同時に、国家試験への受験資格が得られる流れとなっています。

専門学校では3年、大学では4年学び、解剖学や生理学、鍼理論、灸理論、病理学、一般臨床医学、衛生学など幅広く学ぶことで知識を深めていきます。

「はり師」「きゅう師」ともに13科目の筆記試験が行われ、両方を同時に受験する場合は14科目となります。

180問出題され正答率が60%以上で合格となります。

鍼灸国家試験はいつ実施される?

国家試験は例年2月下旬に実施されます。願書提出期間は前年の秋頃(10月〜11月)となるため、スケジュールには十分注意しましょう。

また、どの学校でも国家試験前に卒業試験が実施され、合格者のみが国家試験を受ける資格を得ます。
(卒業の見込みがあるもの)

鍼灸国家試験は筆記試験のみですが、学校が行う卒業試験には多くの場合、実技試験が同時に行われています。

試験の難易度と合格率について

鍼灸国家試験の難易度は、医療系国家試験の中では中程度と位置付けられています。とはいえ、出題範囲は東洋医学だけでなく、現代医学(解剖学、生理学、病理学、臨床医学など)にも広がっており、十分な対策が必要です。

最新の合格率データ(2024年)

  • はり師:合格率 約65.3%
  • きゅう師:合格率 約66.8%

一般的に、きゅう師の方が若干合格率が高い傾向にありますが、両試験とも60〜70%台で安定しています。学校別、地域別で差はあるものの、全国平均で見ると大きな開きはありません。

過去5年間の鍼師・灸師 合格率推移

年度はり師合格率きゅう師合格率
2020年66.1%67.5%
2021年64.2%65.8%
2022年62.7%64.1%
2023年68.4%69.1%
2024年65.3%66.8%

このように、年による多少の変動はあるものの、おおむね65%前後で推移していることがわかります。

過去問の重要性と勉強法

国家試験合格のカギを握るのが、過去問の徹底活用です。過去問を分析することで、出題傾向や頻出テーマを理解することができます。

勉強の手順としておすすめなのは以下の通りです:

  1. まずは最新5年分の過去問を時間を計って解く
  2. 間違えた問題は必ず解説を熟読し、理解を深める
  3. テーマごとに弱点分野を洗い出し、集中的に復習する
  4. 同じ問題を3回以上繰り返し、知識を定着させる

特に注意すべきポイントは、単なる暗記ではなく、「なぜその選択肢が正解なのか」を理解しながら学習を進めることです。応用問題への対応力が格段に高まります。

また、試験範囲をまとめた黒本と呼ばれる本もお勧めです。
黒本を活用することで試験の理解度は格段に上がります。

まとめ|確実な対策で合格を勝ち取ろう

鍼灸国家試験は、幅広い分野から出題されるため、しっかりと準備をしなければなりません。しかし、過去問を軸にした効率的な学習を続ければ、十分に合格率60〜70%という壁を乗り越えることができます。

また、試験がいつ実施されるか、どれくらいの時間がかかるのかを早めに把握して、計画的に学習を進めることが非常に大切です。

「はり師」「きゅう師」それぞれの試験に向けて、地道な努力を積み重ね、ぜひ夢を叶えてください。皆さんのチャレンジを心から応援しています!

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