妊娠中の体を優しくケア!マタニティ鍼灸と不調に効果のあるツボ5選

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妊娠中は、ホルモンの変化や体のバランスが大きく変わる時期。

「つわりがつらい」「眠れない」「情緒が不安定」「腰が痛い」など、日々の体調変化に戸惑うことも多いのではないでしょうか。

そんな中で、心身にやさしく寄り添ってくれるのがマタニティ鍼灸です。
今回は、妊娠期を健やかに過ごすための鍼灸ケアについて、鍼灸師の視点からわかりやすくお話しします。

鍼灸って妊娠中に受けて大丈夫なの?

「鍼灸って妊娠中に受けてもいいの?」と不安になる方も多いと思いますが、実はマタニティケアとしての鍼灸は世界的にも注目されています

正しい知識と技術を持った鍼灸師のもとで受ける施術は、妊婦さんにも安全で、むしろ多くの不調をやわらげる助けになります。

特に日本では、助産院などでも鍼灸を取り入れているところが増えており、安心・安全な補完医療として選ばれています。

妊娠中に多い不調に効果のあるツボ5選

妊娠中はマイナートラブルが多く、次のようなさまざまな不調が現れやすくなります。

つわり(悪阻)

吐き気や食欲不振、胃のむかつきなどの症状を伴い
つわりが酷くなり日常生活にも支障をきたすものを悪阻といいいます。

鍼灸では「内関(ないかん)」というツボなどを用いて、吐き気をやわらげることができます。

内関(ないかん)

  • 場所:手首のシワから指3本分肘よりにあります。
  • 効果:吐き気やむかつき、ストレスよる胃の症状にも効果を発揮します。

腰痛・坐骨神経痛

大きくなるお腹を支えることで骨盤まわりの筋肉や関節、神経に負担が増えることで腰痛や坐骨神経痛を引き起こします。

環跳(かんちょう)」「委中(いちゅう)」などのツボをやさしく刺激して筋肉の緊張を緩めます。

環跳(かんちょう)

  • 場所:お尻の外側でえくぼができるところになります。
  • 効果:腰痛、坐骨神経痛、膝の痛みなど腰から下にかけての痛みや老廃物を流す効果があります。

委中(いちゅう)

  • 場所:膝の裏側で曲げた時にできるシワの中央になります。
  • 効果:腰痛や膝痛、足の血液循環を良くし老廃物を流しやすくする効果があります。

不眠・情緒不安定

ホルモンバランスや不安感から、自律神経が乱れることで起こります。
マタニティブルーなどもこれに該当します。

神門(しんもん)」などのツボで副交感神経を優位にし、リラックス効果を促します。

神門(しんもん)

  • 場所:手首の小指側のくぼみにあります。
  • 効果:イライラ、不安、不眠、心を落ち着けるツボとし効果があります。

神門は「自律神経を整えるおすすめのツボ3選」としても紹介しています。

むくみ・便秘

ホルモンバランスの変化により腹部が大きくなることで血管や内臓を圧迫することで起こりやすくなります。

「足三里(あしさんり)」という足のツボを使いお腹に負担をかけないよう、足の血液循環や内臓の働きを整えます。

足三里(あしさんり)

  • 場所:膝のお皿の外側のくぼみから指4本分下がった位置にあります。
  • 効果:胃の働きを整え、つわりや便秘、むくみにも効果を発揮します。

マタニティ鍼灸の特徴とメリット

マタニティ鍼灸は、一般的な鍼灸と比べて刺激が非常にやさしいのが特徴です。

  • 細くて浅い鍼や、刺さない鍼(てい鍼)を使用
  • お灸は優しい温熱で安全に体を温めることができます。
  • 身体への負担を最小限にしつつ、自然治癒力を引き出す

施術中にリラックスすることで、妊娠中特有のマイナートラブルの解消や予防につながります。

特に妊娠中は薬を使うことができないため、自身の持っている体を治す力を引き上げるのでマタニティ鍼灸は妊娠中にはとても有用な施術です。

また、定期的に鍼灸を受けることで、出産に向けての体力づくりにもなります。

セルフお灸もおすすめ!

通院が難しい方には、自宅でできるセルフお灸もおすすめです。
台座灸を使って、上記に記載したツボをやさしく温めましょう。

  • 内関(ないかん):つわり
  • 環跳(かんちょう)、委中(いちゅう):腰痛・坐骨神経痛:
  • 神門(しんもん):不眠・情緒不安定
  • 足三里(あしさんり):むくみ、便秘

セルフケアの際は、必ず熱すぎないように注意し、無理せず気持ちよく行うことが大切です。

注意点と安全に行うためのポイント

妊娠中の鍼灸はとても効果的ですが、次のような注意点もあります。

  • 妊娠初期はとくに慎重に。安定期を迎えてから行くことをお勧めします。
  • ツボによっては子宮の収縮を促す場所もあります。自己流でのツボ刺激は避けましょう
  • 発熱や感染症、出血がある場合は施術を避ける。

マタニティに対応した鍼灸師を選ぶことが、もっとも大切なポイントです。

さいごに

妊娠中は、体も心も大きく変化する特別な時期。
そんな時こそ、東洋医学のやさしいアプローチで、自分自身をいたわる時間を持ってみませんか?

マタニティ鍼灸は、あなたと赤ちゃんの健やかな日々をサポートしてくれる心強い味方です。
「無理せず、自然の力で整える」そんなケアを、日々の暮らしに取り入れてみてくださいね。

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